省エネルギー漫談

省エネルギー漫談3

2020/06/17

省エネルギー漫談とは?

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メンテナンスフリーと利益見通し

業者 当社がご提案する太陽光発電システムはメンテナンスフリーで、
20年間手間が掛かりません。
当社の試算では年間平均で10%の利益が見込めます。

施主 でも、パワーコンディショナーは10年で交換だろ?あれ高いんだよね。

業者 いいえ、メーカーの営業マンが20年保つと言っています。

施主 それは無い。どこの営業マン?それに太陽光パネルは経年による劣化が有るので、
10年目以降は10%の能力ダウンを見込まないと・・・・

業者 当社は大手のA社と提携しております。その営業マンが大丈夫と言っています。
もっとも保証は当社が行いますが。

施主 悪い事は言わない。止めといた方が良いよ。私はその会社のOBで、
太陽光発電システムの設計をしていたのだよ。

<解説>
以外と採算の合わない太陽光発電の売電事業
再生可能エネルギーの売電全額買取制度が2012年から施行され、雨後の竹の子の様に太陽光発電事業者が生まれました。
しかしその事業者の中で、メンテナンス計画や経年劣化を見越した収支計画を立てている事業者がどれだけあるか疑問です。メーカーや施工業者はどれだけこの事実を事業者に伝えているのでしょう?太陽光パネルの汚れによる発電量の低下はどこまで考えているのでしょう?鳥の糞が太陽光パネルに落ちれば、発電量はその分下がります。5年を超えれば機器には部品交換やメンテナンスが必要であり、それが機器の性能や動作を保障します。それでも経年劣化は避けられません。
恐らく今後5~10年後に採算割れを起こす発電事業者が出てくるでしょう。中国製の太陽光システムを導入した事業者は、発電量が20~30%ダウンする所も出て来るでしょう。

そうなれば事業者と施工業者・メーカーとの訴訟騒ぎが頻発する事態が想定されます。

鳴物入りで始まった政策ですが、社会全体でどれだけプラスになったか疑問です。

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